【会員リレートーク】 011 - 京・東寺 うね乃(株) 釆野元英さん
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2009年10月13日
食の学校の皆様こんにちは。
会員になり三年目になると言うのにもかかわらず、未だほとんどの方と名刺交換すらも出来ていない事を大変残念に思っております、京・東寺 うね乃株式会社の釆野元英(うねのもとふさ)と申します。
今後は、セミナーにも出来るだけ参加させていただきますので皆さま宜しくお頼もうします。

まず最初にうね乃のご説明をさせていただきますと、創業は明治33年(1900年)でその昔は米問屋が始まりであります。
その後、鰹節、昆布を中心とした乾物業が主体となり現在のだし屋に至ります。
京都と言う土地柄もあり社寺仏閣の用達を賜り現在もその大役を仰せつかっております。
数年前までは数十件あった同業者も現在では数件に激減し、古式製法で製造しておりますのは弊社だけとなり大変寂しい限りで御座います。
どこの家庭でも、当たり前であった『だし採り』が化学調味料の出現で、味より簡便性重視の顆粒や濃縮液に姿を変えてきております。
そして、巷では、『家庭の味がなくなった』と嘆く声が聞こえ、『おふくろの味』と書いた店や商品が横行する始末。ちょっとおかしい!思えてきます。
その上、鰹節屋さんが化学調味料入りだしを取り扱う事もしばしばであります。

そんな中、小生に4代目の時期が来、何となく未来を考えているうちに、うね乃を小生がやって行く意義は何か?と、言う疑問に当たりました。
世の中は、価格破壊やらお客様の気持ちやら、NOと言わない企業であるとか言葉が一人歩きし始めた頃でありました。
そんな言葉を聞きながら考えてますと、それらは全て自分が考えている通りに進むことでクリアできることに気付きました。
私が、父や祖父から見習った全てを実行することが今も昔も顧客満足度を向上させ、うね乃の存在意義であると信じ、進歩はしても、進化しないだし屋で行く決意のもと4代目のバトンを受け取った次第であります。
新商品は開発する時にも、先駆者達はどんな風味や味を求めていたのかと考えるとヒントや答えを導く事が多い様に思います。
ここ数年日本食の要でもあるだし文化の衰退が目につく今こそ、その脈々と続いた風習文化と言うローソクの火を、細くても長いローソクに火を移す事が何より大切な事だと危機感と共に感じております。
現在は、次の二つの事柄に重きを置き日々進めております。
先ず一つ目は、うね乃好みの原材料を供給しもらっています産地の漁師や加工師の方々と仕事のベクトルを常に確認しあい、古くから伝わる、技法、製法からなる高品質な素材の維持に努めております。

(編集部注 : 向かって左が釆野社長です)
次に、世代を超えたマイスターの養成と育成であります。
こちらは、うね乃勤続65年の削り師が若き2人の削り師を教育中です。
今後は彼らが中心にだしの通訳人となる事を楽しみに見守って参る次第であります。
日本のライフスタイルが変化する中、日本食文化を再考しその土台を支える『だし』の存在の素晴らしさに気付いていただける様、うね乃はスタッフ一同元気一杯進んで参ります。

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